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日本の制度は、土地と道路を明確に分ける。建築家が参加できるのは多くが限定された敷地内である。建築家は、その敷地をどのようにして一般に開いていけるだろうか?
街路、道、公園、公共施設の建設は、公共事業であり、行政主導で行われる。多くの場合、計画策定は登録コンサルタントや行政内の担当者主導で進められていく。そこに地域住民や建築家はどのように参加していけるのか。
平成26年度の国土交通省の調査では、総合評価落札方式が50.6%、プロポーザル方式が22.6%というデータがある。総合評価による評点制度が近年は普及しているが、多くの公共建築への参加資格は若手には厳しく、大きな壁になっている。
大西麻貴+百田有希 O+Hの近年の仕事をめぐって、若手建築家が如何に公共空間にアプローチするかをめぐって考えたい。(香月真大)