第49回AFフォーラム「機械に頼る耐震安全性の考え方」

日時:2023年10月25日(水) 18時~20時
コーディネータ:神田 順
パネリスト:
アクティブ制震の開発者:福田隆介(鹿島建設建築設計本部)
エア断震住宅の設計協力者:市村隆幸(親交設計)
大規模遊具の設計者:麻生直木(構造設計者)

お申込み(リンク先にて会場参加orZoom参加を選択してください。):https://ws.formzu.net/fgen/S72982294/

Youtube:https://youtu.be/FrSeFgq6tjw
建築構造は、さまざまな外乱に対して大きな変形を生ずることなく、安全性や使用性を確保するものと考えられる。構造設計にあっては、多くの場合それを計算によって確認することが含まれる。そこでは機械や装置に頼るということに対する考え方は必ずしも一般的ではない。
制振技術は建築構造に不可欠な技術としてある程度確立しており、減衰を付与することによるパッシブ制振は、さまざまなタイプのものが実用化されている。一方でアクチュエータを介したアクティブ制振については安全性に関しての基準が明らかでなく、正しく作動しなくても耐震性が担保されていることが条件として認められているのが実態である。地震動を感知することで建物を浮かすエア断震についても、一般的な基準としての認可に到っていない。
自動車の衝突時のエアバッグや鉄道車両の耐震安全性については、走行時に感知して安全に作動するシステムが実用化しているが、建築の場合は、構造安全性が電気や機械に頼ることについては保守的であり、そもそもどの程度の安全性を必要と考えるかについての共通規範が明らかでないことが実用化にとっての壁になっている面もあるのではないか。大規模の遊具施設においても、耐震安全をどう担保するか、同様な視点から議論ができる。機械に頼ってもコンピュータには頼るべきでないとの考え方もある。
今回のフォーラムでは、機械に頼る耐震安全性について、異なる構造やシステムについて設計経験をお持ちの方をパネリストにお呼びし、建築構造のあり方としての議論を広げ、共有できる論点を整理したい。