コーディネーター:斎藤 公男
パネリスト:未定
日時:2018年8月28日(火)17:30~19:30
場所:A-Forum
参加費:2000円(懇親会、資料代)
2018年7月24日の今日、東京オリンピック開催まであと2年。いよいよカウントダウンが始まりました。それにしても連日この暑さは尋常でない。鍛え抜いたアスリートもさることながら、応援する観客も生命がけのイベントになるのではないかと懸念されます。思い起こせば1964年10月、前回の東京オリンピックの開会式の会場は旧国立競技場でした。スタンドを埋めつくした数万の観客の上空には秋の爽やかな青空が広がり、突如飛来したジェット機群が描いた色彩やかな五輪の姿形は今も忘れません。
この時の東京オリンピックで戦後復興の日本の力を世界に示し得たのは、何といっても「国立代々木屋内競技場」でしょう。建築家・丹下健三と構造家・坪井善勝の二つのチームが結集して生み出した、日本独自のデザインと前例のない革新的な構造体を短期間で実現させた建設力は世界を驚かせました。その建設がスタートしたのもオリンピック開催の2年前。ダイナミックに進行する建設のプロセスに心躍らせ、「建築」への関心を高めると共に自らの進路を定めた若者たちも多かったにちがいありません。
いま、東京2020オリンピックにむけて大規模な競技施設の建設現場が最盛期を迎えています。メインスタジアムとなる新国立競技場をはじめ各種の屋内競技場のほとんどは、2019年末の竣工をめざして待ったなしの急ピッチの建方が進行中です。
いずれも通常の建方ではなく、リフトアップ工法やスライディング工法などが試みられ、木造とスチール・ケーブルによるハイブリッドな大空間構造への挑戦や免震・制震の適用も考えられています。建設現場の大方の様子は外から眺めることはできますが、実際にどの様な状況で進行中なのか、その工夫や苦労の詳細はよく分かりません。炎天下の現場囲いの中では、誰もが見たいと思うオリンピック前夜の活気ある風景が広がっていそうです。汗みどろの苦闘に、心からのエールを送りたい思いがつのります。
今回のフォーラムでは、話題をあつめている下記4つの競技場をとりあげ、設計・施工の概要を紹介して頂くと共に懇談と懇親の時間を過ごしたいと考えています。
2018年7月24日 斎藤公男
以上