第21回
シカゴ・ニューヨーク超高層視察報告会


コーディネーター:和田 章
プログラム及びパネリスト:
17:30~ はじめに 土橋徹(森ビル)
17:35~ ① SOM 小板橋裕一(日建設計)
17:50~ ② Magnusson Klemencic   川村浩(三菱地所設計)、中井政義(竹中工務店)
18:05~ ③ ARUP  浅岡 泰彦(大林組)、川端淳(構造計画研究所)
18:20~ ④ LERA  石倉敦(清水建設)
18:35~ ⑤ Thornton Tomasetti  渡邉 祐一(大成建設)
18:50~ ⑥ WSP  羽田和樹(日本設計)、渡辺厚(新日鉄住金エンジニアリング)
19:05~ ⑦ Rafael Vinoly Architects  城戸隆宏(日本郵政)、遠山解(森ビル)
19:20~ ⑧ LeMessurier  渡邉 祐一(大成建設)
日時:2018年2月22日(木)17:30~19:30
場所:A-Forum
参加費:2000円(懇親会、資料代)

参加申し込み:こちらのフォーム よりお申し込みください。
*「お問い合わせ内容」に必ず「21回フォーラム参加希望」とご明記ください。


第二次世界大戦が終わって72 年になる。不思議なことだが、我々は戦勝国のアメリカの文明を憧れてここまで進んできたように思う。少年の頃から、ニューヨークのエンパイアステートビル、ロスアンゼルスの高速道路、スポーツカー、ジャズやポップスなどを追って欧米の学問を学んできた。我々の先輩も1964 年の東京オリンピック、1970 年の大阪万博などこの勢いの中で建設し、45m を超える超高層ビル、100m を超える超高層ビルを建設してきた。このころ、すでにニューヨークには世界貿易センタービル、シカゴにはシアーズタワーが竣工し、高層ビルの高さは500m に達していた。アメリカはいつも日本の一歩先を進んでいたように感じる。  

日本の超高層ビルでも高さが300m を超えると、耐震設計より耐風設計が主になる。日米の違いは、①支持地盤の強さと ② 風外力の強さ、さらにそのビルで仕事し、暮らす人々の ③ 揺れに対する如限度の違いであろう。地震動の強さはそれほど重要ではなくなる。

もしも日本に地震がなかったなら、または地震が設計上あまり関係ないなら、日本でもアメリカに負けない超高層ビルを設計し施工できなければならない。ドバイなどの中近東、中国、シンガポール、フィリピンなど東南アジアにも多くのプロジェクトが動いている。もちろん日本やアジアの超高層建築の設計上、耐震設計は重要技術である。

ここでもう一度アメリカに行き、超高層ビルの現状を肌で感じ、シカゴやニューヨークの構造技術者と構造形式、耐風設計、耐震設計に関して議論し、建設現場を見て、日本の我々を見直したい。

以上を趣旨として2017年12月上旬に動向調査に赴いた。このたびここにご報告させていただきます。(和田章)