A-Forum

アーキテクト/ビルダー(「建築の設計と生産」)研究会

コーディネーター:布野修司+安藤正雄+斉藤公男  コンペ・プロポ関連資料

第15 建築家の選任と発注者の責任(2)
-建築デザインをめぐる英国の動向と設計者選定事例-  

2019年4月20日
プレゼンテーション:南雲要輔 (ホプキンス・アーキテクツ)
コメンテーター:小野田泰明(東北大学)、大野秀敏(東京大学名誉教授)、平野吉信(広島大学名誉教授)、相坂研介(相坂研介設計アトリエ)

A-Forum A/B研究会は、公共コンペを巡る諸問題とこれらに対する挑戦を取り上げ、さらには発注者支援の必要性を唱えて議論を重ねてきた。前回第14回においては、法(MOP法)によりコンペ参加費用の補償や若手建築家に門戸を開くことを義務付けるフランスの公共コンペを取り上げ、建築家の選任と発注者の責任に関する基本的原則の確認を図った。しかし、そこであきらかとなったのは、官民パートナーシップ(PPP)の隆盛によりMOP法の適用が限定されつつあるという現状であった。ここにも、対立的(adversarial)関係から協調的(cooperative)関係にという受発注者間関係のグローバルな変化が、設計者の立場をあいまいにし、また弱体化しているという一般的問題が顕在化している。第15回は、英国の有力事務所をベースに民間事業を含む数多くのコンペに参加した実績を持つ建築家、南雲要輔氏をお迎えし、英国におけるコンペ事情を巡る議論を進めたい

1.英国の建築士登録制度(業務独占権の無い建築士)
2.英国政府の目標:チームワークとBIM
3.サスティナビリティと既存建築・都市
4.コンペへの参加から設計契約までのプロセス
5.事例1:聖トーマス病院イーストウィング、チームワークによるコンペから竣工まで
6.事例2:ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス、国際コンペ事例