第5回
大規模な空間構造の計画と技術‐新国立競技場をめぐる多様な視点


コーディネーター:斎藤公男(日本大学名誉教授)
パネリスト:
今村創平(千葉工業大学、建築家)、小澤雄樹(芝浦工業大学、構造家)、多田脩二(千葉工業大学、構造家)、廣石秀造(日本大学)、福島加津也(東京都市大学、建築家)

日時:2014年12月8日  18:00 – 20:00
場所:A-Forum お茶の水レモンⅡビル 5階
参加費:2000円 (懇親会、資料代)

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  新国立競技場の「国際デザイン・コンクール」が実施されたのは2012年7月。Zaha Hadidが最優秀案に選ばれてから、既に2年が経過しようとしている。そしてフレームワーク設計から基本設計を経て、10月31日には新しい入札契約方式(ECI)によって実施設計段階での施工予定2社が特定された。
  2013年9月の東京オリンピック開催決定と前後して景観問題等を中心とした議論が提起され、その後多くの建築家や市民による集会やシンポジウムが継続して行われてきた。一方建築学会では2013年秋のアーキニアリング・デザイン(AND)展におけるテーマの1つに「新国立競技場をめぐって」が設定され、国際デザインコンクールの最終候補作品のパネルおよびオリンピック競技場の模型が展示された。さらに2014年には新国立競技場に関連した次のような議論の場が企画された。

    9/12  建築学会大会PD-「オリンピック競技施設の構造デザイン」
    10/1  建築文化週間―「新国立競技場の議論から東京を考える」
    11/14 構造デザインフォーラム×AND展2014(11/14~21)
        「大空間建築の計画と技術」-オリンピックとワールドカップをめぐるAND

  特に3つ目の企画はこれまで多くの議論が専門家を中心にしてきたのに対して、次の世代を担う若い人達の目線から問題意識をもち、諸課題を考え得ることを意図している。したがって各大学の研究室を中心として調査・検討課題を設定し、学生によるプレゼンテーションと議論を行うものである。そして今回の第5回フォーラムはこの延長上にあり、エンジニアとアーキテクトが話題を共有し、さまざまな視点からの考察と議論をより深めたいと考えている。

第5回AF-forum報告


2014年12月8日18:00~20:00まで表記のテーマでフォーラムを開催した。
上記の「構造デザインフォーラム20周年企画×AND展2014」で行われたプレゼンテーションを基に、現在の建築界において最大の関心事のひとつである東京オリンピック 2020 をめぐるさまざまな課題について話題提供を行った。


斎藤公男によるフォーラム解説


オリンピックとFIFAワールドカップスタジアムの歴史 &国内外コンペの諸相
廣石秀造(日本大学短期大学部 建築・生活デザイン学科 助手)


構造形態(スタジアム)
多田脩二(多田脩二構造設計事務所・千葉工業大学 工学部 建築都市環境学科 准教授)

スタジアムの多目的利用
松岡舞(首都大学東京 高木次郎研究室 修士1年) *松岡さんは視点の面白さが評価され、小澤先生の依頼により本発表を行うこととなった。

大空間の再生・改修
小澤雄樹(芝浦工業大学工学部建築学科 准教授)

合理と象徴
福島加津也(福島加津也+冨永祥子建築設計事務所・東京都市大学工学部建築学科 講師)

都市における大規模観客施設
今村創平(アトリエ・イマム一級建築士事務所・千葉工業大学建築都市環境学科 准教授)